ノウハウ

【Vol.1】Instagram(インスタグラム)とECサイトの相性はいかに。

全世界での月間のアクティブユーザーが3億人を突破(2014年12月時点)して、Facebookに次いで規模の大きいSNSとなっているInstagram(インスタグラム)。
多くの企業もアカウントを取得し、積極的にプロモーションを実施しています。

ここ最近の人気っぷりにより、Instagramを新たな ”SNS業務” に加えた方も多いかもしれませんね。
しかし・・・ただでさえ忙しいECサイトの日常運用。人気だからとりあえずやってる、のであれば、そのリソースもったいないっっ!!

そう焦らず、少しInstagramのことを研究してみましょう~

実は私も最近デビューしたばかり。なので、少し気合を入れて3部構成でいきます!!

 

 

Instagramは閉鎖的!?

 

まずはInstagramの最大の特徴から。

Instagramは他のSNSと異なり閉鎖的なので、広告利用には適していないと言われています。
その大きな理由は、投稿した写真のキャプション(コメント欄のこと)にURLを貼れないから。

なんのこっちゃ!
正確にいうと、URLは入力できますが、リンクが貼られないのです。

例えば、以下のURL。普通、PCならばクリック、タブレットやスマホでならタップすると、該当ページへ飛べます。

http://styleee.jp/

 

ですが・・・Instagramだと、上記のようなURLを入力しても普通のテキストのまんま。

グラフィックス1

 

さらに。
通常はテキストを長押しすると、テキストが選択できてコピーできるものですが、なぜかInstagramの公式アプリではできません。

※これ、最初コピーもできないとはつゆ知らず、何度か微妙に(ミリ単位で)指の場所を変えて長押ししてみたんですが全っ然反応せず、数分格闘。
く・・・無駄な時間を・・・。

 

つまり、Facebookやtwitterなどのように、オススメ商品の写真やコメントと共に商品ページなどへのリンクを貼る、ということができないのです!

ただ、これはあくまで公式アプリの場合。一部有料アプリを使用すると、リンクも表示されるとか。(これは別の機会に)

さらにさらに。2015年4月23日現在、限定的なテスト段階としてInstagramでの広告利用も可能になったそうで。(こちらも別の機会に)
※引用:THE BRIDGE『Instagramが広告提供元向け新サービスを開始、ブランドはより自由に「ストーリー」を共有できるように』

 

ただ、現時点ではどちらとも、リンクが貼れない問題の根本解決にはならなそうです。

Instagramは確かに人気で、ユーザー数も多いSNSなのですが、Facebookやtwitterなどと同列に考えていると、残念ながら少し使いにくいかもしれません。。

 

 

Instagramをうまーく活用しているECサイト3つ その1・ハッシュタグを活用!

 

んじゃーどうやって活用させましょう!
ということで、非常に勉強になるECサイトを3つご紹介いたします。まずは1つ目。

 

①DHOLIC

グラフィックス2
https://www.dholic.co.jp/

まずは韓国のプチプラファッションECサイト。
驚くべきは、商品ページの画像数。だいたい30枚~70枚程度の画像が使用されています。(すごい!!)しかもその大半がロケ写真。
商品それぞれで着用モデルのキャスティングにもこだわっており、ファッション誌のようなサイト構成。
日本でも数年前から非常に人気があるサイトです。

さて、(個人的にヒロタもよく利用する)DHOLICさんInstagramはどうでしょう。

グラフィックス3
ふむふむ、ECサイトでも使われている商品画像をInstagramにも掲載しているようです。
しかも毎日更新されているので、ファッションスナップの感覚で楽しむことができそうですね!

さらにキャプションには着用商品の情報も記載。

グラフィックス4

本日の新作アイテム10%OFF、としっかりキャンペーンも告知。

グラフィックス5

さらに、画像では少し見にくいかもしれませんが、ユーザーからのコメントにも丁寧にレスを返していたりします。

最も特徴的なのは「#(ハッシュタグ)」を使用している点。
例えば2枚目の写真。ハッシュタグには以下の文言が並んでいます。

#DHOLIC
#fashion
#coordinate
#ootd
#2015SS
#SS
#セットアップ
#ノームコア
#結婚式
#結婚式2次会
#結婚式コーデ
#パーティ
#パーティスタイル
#通販サイト
#shopping
#todaysnew
#今日の新作

その数17個!
(ちなみにInstagramでは1つの投稿に30個までハッシュタグを付けることができます。)

そもそもハッシュタグはtwitterでも使われているので、ご存知の方も多いかもしれませんが「#」記号のついたキーワードのことを言います。「#」記号以降、同一のキーワードが入力された投稿はまとめられ、一覧で見ることができます。

注目すべきは、Instagramでは「キーワード」検索がありません。
「ユーザー」検索か「ハッシュタグ」検索しかできないのです。

なので、「来週の結婚式二次会の服どうしようかな~~インスタでも見てみるか~~」となると
「#結婚式2次会 」「#パーティスタイル」などと検索することになるわけです。

そうするとヒットするのが↓こんな感じ。
グラフィックス6

そんな中から先ほどの写真に辿りつくユーザーがいるかも、というわけ。

投稿の手間はかかりますが、ハッシュタグをきちんと活用すれば、フォロワーやいいね!の数が増え、サイトの認知を高めることができるかもしれませんよね。

 

 

Instagramをうまーく活用しているECサイト3つ その2・ユーザー参加型!

 

②SHOWPO


http://www.iloveshowpo.com/

前回のブログ「レスポンシブデザインの海外ECサイト5つ」でも取り上げたオーストラリアのプチプラファッションECサイト。
こちらのサイトは日本ではほとんど知られていませんが、グローバルではかなりの人気があります。

こちらのInstagram、基本的には先ほどのDHOLICと同様コーディネート写真がメイン。

グラフィックス8

サイト掲載アイテムと、たまにスタッフの日常、さらにはミニコラム的なものもあったりします。

グラフィックス7

再入荷商品を告知することも。なんといいね!の数も7000件を超えています。
※サイトのユーザー層にもよると思いますが、メルマガよりも告知スピードが速そうです・・・。

・・・と、ここまでは先ほどのDHOLICとあまり変わりません。
SHOWPOが面白いのは、InstagramをECサイトの方にも反映させている点です。

 グラフィックス9

ドレスの商品ページ。
通常の商品画像と一緒に、いかにも素人っぽい写真が5枚ほど。
クリックしてみると・・・

グラフィックス10

ユーザーが該当商品を着用し、Instagramへ投稿した写真が掲載されているのです!

細くて美人なモデルさんが着用しているより、リアリティーもありイメージもしやすい?

例えばSHOWPOの場合は
#showpo
#iloveshowpo
など、特定のハッシュタグを入れて投稿するとサイト側でピックアップして掲載しているようです。

また、ECサイト上でも上記ハッシュタグに集約された写真もまとめてみることができます。
グラフィックス11

Pintarest(ピンタレスト)やSumally(サマリー)のように写真ベースで商品への導線を引っ張っています。

うーむそれにしても、↑この光景・・・まさにこのSNS時代に生きるユーザーたちの自己承認欲求を満たす最高の施策ですよね。

 

 

Instagramをうまーく活用しているECサイト3つ その3・ファン育成型!

 

③北欧、暮らしの雑貨店

hokuou
http://hokuohkurashi.com/

こちらのサイトは読み物コンテンツをメインとした人気のインテリアECサイト。
日常生活に落とし込まれたようなワンシーンを撮影した写真の数々と、スタッフの日常が垣間見れるコラムなど、ECサイトのコンテンツも非常にクオリティが高いものばかり。

さて早速、Instagramを拝見。

IG01

やはりこのサイトが得意とする、ナチュラルでクオリティの高い写真が並んでいます。

あ~こんな家にしたいな~~ とか、こんな食器に料理を盛り付けたいな~~とか
女性ならついつい羨望を抱いてしまうような「日常」をさらりと切り出した写真です。

さらに、これはECサイトの方でもよく特集としてアップされていますが「レシピ」や「花の生け方のコツ」なんかも紹介しているんです。

IG02
こちらはなにやら、非常に美味しそうなサンドウィッチ。
にしても作るモノもしゃれこんでいます。女はこういうのに弱い。

IG03
こちらはお花の生け方(というか、飾り方)だそうで。

それぞれのキャプションにも作り方やポイントなど、丁寧に書いてくれています。
最初のサンドウィッチなんて、この写真1枚でちゃんと作れてしまいそうです。

 

驚いたことにこちらのInstagram、ハッシュタグを多用していないんです。
どうやら「#北欧暮らしの道具店」一択。ん~すごい。

新規開拓、というよりは、すでにいるファンの方々やサイトの存在を認知している程度の方なんかを、確実に自分たちの世界観に引き込み&定着させるためのツールのようです。

 

 

まとめ

 

今回取り上げたサイトはどこも規模が大きいサイトばかりですが、さすがと言いますか、それぞれのサイトの特徴に合わせてInstagramを活用していますよね。

どのサイトも共通して言えることは、元々のサイトパワーに頼り切っているわけではない、という点。
そりゃサイトのユーザーが多ければ、Instagramも盛り上がるでしょ!・・・じゃなくて、日常的に丁寧な運用をしているからこそ、ファンが増え、定着しているんだろうなと思いました。

もちろん写真のクオリティも然り。
画像共有SNSですから当然ですけど、サイトのセンスが露骨に出ますもんね。その辺で適当に撮ったものよりは、少しこだわった1枚を掲載したいものです。

 

せっかく貴重なリソースを割くのですから、なんとなく運用するのではもったいない!効果もイマイチかもしれませんし・・・。
リンクを貼ることができないというデメリットはありますが、上手く活用すればファンを獲得する強力なツールになり得るInstagram。今までの運用方法を少し見直してみてはいかがでしょう??

 

次回は「Instagramを使ったプロモーションについて」まとめてみたいと思います!

 

コメント

comments